元スレ
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見崎鳴 榊原恒一 赤沢泉美 多々良恵 三神怜子 小椋由美 王子誠 勅使河原直哉 綾野彩 望月優矢

1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 04:13:57.83 ID:MdG3WIKA0

三神「……どうかしましたか?赤沢さん」

赤沢「いえ……なんでもありません」

三神「そうですか。では、座りなさい」

赤沢「……はい」ストン

三神「さて、今日は先ほど言った通り――」

三神「席替えを、します」

3 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 04:23:18.44 ID:MdG3WIKA0

勅使河原「うっしゃー!せーきーがーえー!!」ガタンッ

恒一「落ち着けよ、勅使河原……」

勅使河原「なーに言ってんだよサカキ―!席替えほど興奮せずにはいられない学校行事があるかっての!」

王子「いくら田舎といえども、そこまで貧困ではないだろう……」

和久井「でもまぁ、勅使河原君の言う事も一理あるよねぇ」

望月「確かに。席替えって、なんだかワクワクするんだよね」

恒一「二人まで、勅使河原と同類か……」

望月「その言い方はやめてよ!」

4 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 04:23:38.32 ID:MdG3WIKA0

王子「榊原君はどうなんだい?やっぱり都会人はこういう行事に対しても冷めているのかな?」

恒一「それは偏見だ……そういう王子君はどうなんだ?」

王子「勅使河原君ほどではないにせよ、やはり興奮せずにはいられないよ、席替えというものはね。
何処の席になるのか、誰のと近くになるのか、悲喜交々といった情感だ」

望月「クール……」

和久井「流石王子君だぁ……」

恒一「まぁ、僕もそんなところかな」

勅使河原「お前らもっと楽しめよー」

6 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 04:36:02.47 ID:MdG3WIKA0

YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY

赤沢「……」

赤沢「(席替え……それはっ!!)」


女子「「「「「「(戦争ッ!!)」」」」」」


綾野「(古より続いた……聖戦ッ!!)」

小椋「(己が望んだ『席』を手に入れるために死力を尽くす戦いッ!!)」

多々良「(勝者は聖杯を喫し)」

有田「(敗者はただ泥水を啜るのみ)」


鳴「……負けられないッ!!」

9 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 04:38:08.94 ID:MdG3WIKA0

綾野「(正直今の席でも全然話せるから良いけど……欲を言えばやっぱり……隣がッ!!)」

小椋「(彩を口実する日々にはもう飽き飽きしていた……――私だけの戦いを今、始めるッ!!)」

多々良「(もう……眺めるだけじゃ……駄目なんですっ……!)」

有田「(隣なら労せず私物をゲットあわよくば榊原君の真剣な横顔とかフリータイムのお喋りとか昼休み後のうつらな榊原君ついつい寝ちゃった榊原君えへへぐっへっへっへっへっ)」ジュンッ

赤沢「(ようやくね……ようやくこの時が来た――)」


赤・綾・小・多・有「「「「「(榊原(こうい{っ}ち{ゃん}の隣は私の物ッ!!)」」」」」」


鳴「……」



10 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 04:41:17.66 ID:MdG3WIKA0

恒一「勅使河原は随分と興奮しているけどさ、誰か隣になりたい人でも居るの?」

勅使河原「ばっ!?い、いねーよそんなの!」

恒一「そっかー……」

恒一「(赤沢さんか)」

望月「(赤沢さんだね)」

和久井「(赤沢さんだぁ)」

王子「(赤沢さん、か)」

勅使河原「そ、そういうサカキはどうなんだよ!」

恒一「え、僕?」


女子「「「「「「!!」」」」」」キュピーン

11 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 04:48:33.26 ID:MdG3WIKA0

綾野「(こういっちゃんの――)」

多々良「(隣になりたい、人……!?)」

小椋「(……考えてなかった……そうだよね、榊原君にだってそういう人が居たって――)」


恒一「別に……誰でも良いよ」


小・綾「「(シャァッ!!)」」ガタッ

和久井「!?あ、綾野さんどうしたのぉ?」

綾野「え?あ、うぅん、いや、ちょっとね!」

勅使河原「んだよ綾野ー今日はスロースターターだなー。今更になって席替えに興奮してきたのか?」

綾野「え、あ、うん、そうなんだよー!私、席替え大好きー!」

小・綾「「(良かったぁ……榊原君(こういっちゃん)好きな人とかいないんだぁ……)」


赤沢「 ( 愚 か ね ) 」ニヤリ

14 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 04:56:43.00 ID:MdG3WIKA0

赤沢「(彩……それから由美……結局、あんたたちじゃ無理だったのね……)」

赤沢「(今の榊原君の発言はどうあれ……家畜のようにただ従うだけの貴方たちは
遅かれ早かれ屠殺される運命……やはり私の敵じゃない)」

赤沢「(私だったら――たとえ恒一君に意中の人が居たとしても……彼を、殺してでも奪い返すわ!)」


恒一「綾野さんはこういうの好きそうだよね」

綾野「!?あ、う、うんっ!だ――大好き!!」

赤・小・多・有「「「「!?」」」」

赤沢「(これはッ!!)」


鳴「……ラッキーハニー……」

15 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 05:06:52.49 ID:MdG3WIKA0

赤沢「(どうして今此処でそれが出てくるの!?)」

多々良「(幸運の蜜は滴り落ちる……!)」

有田「(淫靡に、そして甘美に……!)」

赤沢「(本来なら男女関係の希薄だった小学校の頃に滴下され、時間を掛けて宿主の中で豊潤さを増していく
恋愛の常套手段っ!それは性への目覚めが発端となり封じられる禁忌のはず!!)

鳴「(だがそれを破り綾野さんは榊原君に……十分に貯蔵されていないそれは極度の混乱状態にあり宿主に一種の酩酊を起こす……その結果は私の左目でも計り知れない……!)」

小椋「(彩は精神年齢があまり高いとは言えない、だからこそ出来た鬼畜の所業……)」

多々良「(まさか……席替えの前に……もう……結果が……?)」

有田「(――まだ、まだよっ!)」

16 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 05:10:27.60 ID:MdG3WIKA0

恒一「へぇ、そうなんだ」ケロッ

綾野「あぅ……」


赤沢「(……榊原君は極度の鈍感……)」

鳴「(万が一を危惧したけれど、懸念するほどでもなかった)」

小椋「(……ふぅ、危ない危ない)」フゥ

多々良「(良かった……)」ハァ

有田「(でも……本当に安心して良いのかな……この胸騒ぎ――何か悪い予感が――!)」

勅使河原「おいおいサカキーそれじゃぁ綾野が可哀想だろー?」

女子「「「「「「!?」」」」」」

綾野「へっ!?」

恒一「え?」

24 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 05:21:14.94 ID:MdG3WIKA0

恒一「何言っているんだよ勅使河原?意味が分からないぞ」

王子「……榊原君、本気で言っているのか?」

恒一「へっ?なんだよ、王子君まで」

望月「……僕も二人と同意見かな」

恒一「望月まで……」

和久井「これは榊原君が悪いなぁ」

恒一「和久井君に軽蔑されたら胸に来るものがあるな……」


赤沢「(あ……あいつらぁ!)」

多々良「(お願い、これ以上、余計なことしないで!)」

有田「(ファック!)」

鳴「――先生」キョシュ

26 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 05:28:43.02 ID:MdG3WIKA0

三神「どうかしましたか、見崎さん」

鳴「……席替え、早くしてくれませんか?」

三神「……そうですね、見崎さんの言うとおりです。皆、騒ぐのはそれくらいにして、席替えを始めましょう」パンパン


多々良「(あ……危なかった……)」

有田「(グッジョブ見崎さんっ!)」グッ


勅使河原「なんだよ見崎も案外楽しみなのかー?」

恒一「へぇ、見崎がなんて珍しいね」


赤沢「(インパクト――衝撃的な発言で場の空気を破壊する――完全に彩一色染まりかけていた空気を自分色に
染め変えた。しかも事後処理もうまい。元より口数少ないからこそ、その空気を無視することも彼女は許容されている……!
あの大局でのこの機転……やはり私と対等に渡り合えるのは彼女――)」

赤沢「(見崎……鳴……!)」ギリッ

鳴「……」

27 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 05:34:23.79 ID:MdG3WIKA0

鳴「(……あそこで綾野さんが煽動で暴発する前に空気を壊せて良かった……この年齢の男の子なんて
好きと言われればその子を好きになっちゃうようなもの……迂闊な真似はさせはしない)」

鳴「(……そして何より、私も本懐は完了した――)」


勅使河原「あの見崎も席替えが実は楽しみなんてな」

王子「彼女は何処でも良さそうだけど、実はそうでもないのか」

望月「誰か隣になりたい人がいるとかじゃないかなー」チラッ

恒一「見崎が、ねぇ」

和久井「うかうかしてたら見崎さん、誰かに取られちゃうよぉ?」

恒一「……和久井君?」

勅使河原「おっ、言うねぇ」

和久井「ふふふ♪」


鳴「(……計画通り)」ニヤッ

28 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 05:38:52.63 ID:MdG3WIKA0

鳴「(あの年頃の男子の思考は基本的に短絡的。このような状態になるのは自明の理。
それを活かせなかった人たちは愚の骨頂)」

鳴「(うろたえるまでもない。榊原君の隣の席も、そして榊原君も)」

鳴「(この私が、全て手に入れる)」サワッ


多々良「(見崎さん今……眼帯に触れた……!)」

有田「(背筋が凍るほどのプレッシャー!)」

赤沢「(戦況は彼女に分がある……早々に対策を実行するべきね)」

赤沢「先生」キョシュ

三神「?今度はどうしたの、赤沢さん?」

30 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 05:42:19.61 ID:MdG3WIKA0

赤沢「席替えなんですけど、どのようになさるんですか?」

鳴「(赤沢さん――彼女は面倒くさいだけ……賢明でもなければ閃きがあるわけでもない……)」

鳴「(この質問にも、なんの価値もない……無駄な、悪あがき)」

三神「そうね、くじびきか、それか先生が決めるか。投票を行おうかと」

赤沢「なら提案があります」

三神「何?言ってみて?」

31 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 05:45:51.49 ID:MdG3WIKA0

綾野「(泉美……)」

小椋「(何を言うつもりなの……?)」

鳴「(……貴方がどれだけもがこうと、状況は決して変わりはしない――いや、もしかしてそれは――)」


赤沢「先生の主観で――あまり親しくなさそうな人たちをちりばめる、なんていうのはどうですか?」


鳴「――くっ!」

有田「(どういうこと?)」

多々良「(――これは)」

三神「どういうこと?もう少し詳しく教えて?」

赤沢「ですから――」

33 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 05:52:36.46 ID:MdG3WIKA0

鳴「(一人の生徒を選択して彼の座席を中心に置く。そして周囲の席に教師から見て彼と親しくない、親しくしているところを見た
ことがない生徒を配置する、それを全ての生徒に適用させると――)」

赤沢「――教育的には、間違いないかと」

三神「一理あるわね」

有田「(赤沢さん、そんなことしてなんの意味が?)」

小椋「(泉美は自分の周囲を中尾で囲みたいの?)」

綾野「(やだよそんなの!絶対にこういっちゃんと離れちゃう!)」

多々良「(彼女がどうしてそんな暴挙に出たのか――見崎さんはもう、気付いている……)」


鳴「……ツンデレめ」ギリッ

37 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 06:04:37.61 ID:MdG3WIKA0

多々良「(そう。彼女はツンデレ――外ではツンツン、中ではデレデレ。このクラスの殆どの人は赤沢さんが
榊原君に好意を抱いているのを知っている。でもそれは彼にやけに突っかかる赤沢さんを見ていてようやくそれが
愛情の裏返しだと気付いたから)」

鳴「(一方教師はクラスメイトほど教室にいるわけでもないから生徒に対する認識は浅い。だから見様によっては
赤沢さんは榊原君に辛く当たっているように見える――つまり彼女と榊原君は教育的に矯正すべき間柄……!)」

多々良「(でも実際には違う……だからこそ危険……!)」

鳴「……」

赤沢「……ふっ」

赤沢「 ( 勝 負 あ っ た わ ね ) 」 

38 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 06:05:33.12 ID:MdG3WIKA0

赤沢「(まさかこんな奥義があるだなんて、想像もしていなかったでしょう、見崎鳴。
今私は全てを味方にした。教育も、先生も。孤立した貴女とは違い私は全てを持っている。
何も持たざる者である貴女が全てを手にした私に勝てるわけないでしょう!)」ドヤァ

赤沢「(ふふふ……待っていてね、恒一君……私は必ず貴方を手に入れる……そして放課後毎日)」

赤沢「(イノヤでハワイコナのエクストラファンシーを飲むのよ!)」

三神「……と、まぁ」

三神「このような意見が出ましたが、皆さん、どうしますか?」

勅使河原「ひっこめ赤沢ー!」

藤巻「ふざけんなー!」

風見「死ね」

高林「これはフェアじゃないね」


赤沢「」

45 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 06:14:11.94 ID:MdG3WIKA0

杉浦「これは流石に無いわ、泉美」

綾野「泉美のばーか!」

赤沢「多佳子!?彩、小学生か!」

勅使河原「皆でお前を囲むぞこらー!」

小椋「お前の席ねーから!」

赤沢「(し、四面楚歌!?何故!?)」

鳴「(……ふぅ。私としたことが、赤沢さんの本質を忘れていた……)」

鳴「(彼女には勢いがあるというだけだということ……その考えには必ず何かしらの穴がある)」

多々良「(一辺倒の秀才が陥る盲目……さようなら、赤沢さん……これには流石の榊原君も苦笑――)」

恒一「まだ話したことがない人とか居るから、案外良いかもしれないね」

鳴・多「「!?」」

赤沢「そ、そうよね!?恒一君!!」

46 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 06:22:58.30 ID:MdG3WIKA0

恒一「え!?あ、えっと」

赤沢「……先生、恒一君は転校生で、日もそれほど立っていないから、まだクラスに溶け込めていない節があると思います。
私はよく彼が見崎さんと一緒にいるところを見ます。見崎さんと一緒に登下校したり、休日に見崎さんと会ったり。このままでは
彼が見崎さんとだけ親しくなっていき、ほかの皆から孤立してしまう……先生、私はそれをなんとかして防ぎたいだけなんです!)」

鳴「(よくもまぁ、あの長広舌を噛まずに……演劇部としては優秀なようでなにより……)」

多々良「(どうして貴女がそれを知っているの?という問いを全く想定していない……流石、赤沢さんだわ)」

赤沢「恒一君もそう思うわよね!ねっ!?」

勅使河原「……そうなのか、サカキぃ?」

赤沢「ちょっと!勅使河原は黙ってなさいよ!先生、あぁいう悪い因子は恒一君の教育上良くないと思います!
恒一君から席を離すべきです!」

勅使河原「先生!赤沢は無視して進めてください!」

赤沢「ふざけんじゃないわよあんたぁ!」


48 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 06:27:42.14 ID:MdG3WIKA0

恒一「なんか面倒くさいことになってきた……」

王子「君が余計なことを言うからだ、榊原君」

恒一「こればかりは反論できない……」

望月「……でも、もしも赤沢さんの言うとおりになったら、残念だよね」

和久井「そうだねぇ。折角榊原君とこうして仲良くなったのにぃ、離されちゃったらやだなぁ」

王子「確かにその通りだ」

恒一「望月……和久井君……王子君……」


赤沢「先生!勅使河原は退学させるべきです、退学!」

勅使河原「先生!赤沢はいないもの、今日からいないもの枠で!」


鳴・多「「(……泥沼……)」」

バンッ

三神「静かにしなさい、二人とも」

赤・勅「「は、はい……」」

49 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 06:31:56.07 ID:MdG3WIKA0

三神「中学生に退学はありません。いないものなんて無かった、OK?」

赤・勅「「イエスマイロード……」」

三神「それでは席替えを始めますが、これだけ騒いで御咎めなしというわけにはいきません。
此処で特別措置を取らせてもらいます」

鳴「(特別措置……)」

多々良「(教師権限……発動、か)」

50 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 06:34:55.47 ID:MdG3WIKA0

三神「さきほどくじびきか、それとも私が決めるかを投票すると言いましたが、
例外として、この二人の席は私が決めさせてもらいます。文句はありませんね?」

勅使河原「えー!なんでですかー悪いのは赤沢なのにー」

赤沢「ちょっと人の所為にしないでよ!もとはと言えばあんたがいきなり突っかかってきたから!」

バンッ

三神「……文句は、ありませんね?」

赤・勅「「イエスユアハイネス……」」

鳴「(……この流れ……すごく……嫌な予感がする……)」

51 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 06:40:39.16 ID:MdG3WIKA0

多々良「(三神先生の恫喝で随分と教室が静かになった……この沈黙……まるで重圧……!)」

鳴「(嵐の前の静けさ……いや、そもそも現状何か予想外のことが起こるなんて想定が――)」

三神「――また」

多々良「(まだ……何かあるというの……?)」

三神「先ほど意見が出たとおり、榊原君は転校生です」

鳴「(もしかしたら私たちはとんでもない思い違いをしていたのかもしれない……!)」

三神「ですから」

多々良「(――本当の敵は――!)」


三神「――彼にも特別な措置を行います」ニヤッ


鳴・多「「(この人≪榊原君の叔母≫だったというの……!?)」


恒一「え?僕?」

52 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 06:46:41.03 ID:MdG3WIKA0

三神「他はどうしましょうか?くじびきにしますか?」

藤巻「さんせー!」

高林「とてもフェアなことだと思います」

中尾「くじ作りはまかせろー」バリバリ

杉浦「やめて!」

鳴「(有無を言わさず決定した……)」

多々良「(なんて強引な手法……これが三十路……!)」

怜子「(最愛だった姉さんの忘れ形見であり小さな頃から愛した甥を、
どこぞの馬の骨とも解からない小娘どもには渡さないわ……恒一君は
私の物)」

鳴「(生き遅れめ……!)」

怜子「(なんとでもおっしゃい、小娘!恒一君は家では私の肢体にメロメロなのよ!)」

鳴「(視界に割り込んでくるだけ!)」

怜子「(なんですって!?)」

56 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 06:54:12.11 ID:MdG3WIKA0

多々良「(だがあくまで教師と生徒……生徒同士には勝てない関係……!)」

怜子「(とか思っているでしょうけれどところどっこい。教師というのは良い物よ?
何かと心配している風にしていれば誰にも怪しまれることなく生徒と関係を深めることができる。
修学旅行なんかもそう。体の弱い恒一君を気遣いながらバスや電車で彼を隣に座らせることも出来るし、
同室なんかもできる。芸術鑑賞も彼と一緒。生徒指導にかこつけて放課後の恒一君を独占することも出来る……
どう?これが大人の力というもの――ファンデーションの塗り方も解からない甘ちゃんがお姉さんに喧嘩売ってんじゃないわよ!)」

鳴「(生まれつき白い肌だからファンデーションとかいらない!)」

怜子「(なんですって!?)」

多々良「(……私も、教師になりたかったなぁ)」

多々良「(そ、そうしたら榊原君にあんなことやこんな放課後実習……)」

多々良「(恒一君に先生って呼ばれるのも良いかな……なんて///)」


有田「(恒一君も特別措置か、仕方ないよね)」

小椋「(先生が言うなら仕方ない)」

綾野「(良かったー泉美の案がなくなって!まだ近くになるチャンスもある!がんばるぞー!)」

57 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 07:01:51.20 ID:MdG3WIKA0

鳴「……」バチバチ
怜子「……」バチバチ

赤沢「お願い神様……せめて恒一君が近くに……!」オガミオガミ


小椋「(……ふぅ。いよいよ私のターンね)」

小椋「(といっても、もうくじで決まっちゃったから後は運頼みだけど)」

小椋「(くじ運、か……可もなく不可もなく、ね)」

小椋「(恒一君はゆかりの席に決まっちゃったし【どうしてか疑問に思ええない】、じゃぁわたしは風見か前島の席……
うーん、中島さんの席も捨てがたいかな)」

小椋「(でも恒一君が授業中に後ろ振り向くことなんてあんまりないよね。やっぱり二択、か)」

小椋「(あたしが前だったら、何かと理由を付けて振り向いたり出来たのになぁ)」ハァ

風見「先生、一つ良いですか?」

三神「……何かしら、風見君」

風見「……本当に、この席替えは必要なんですかね?」

59 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 07:05:35.24 ID:MdG3WIKA0

小椋「えっ?」


藤巻「何言ってんだ風見おらー!」

風見「意見だよ」

藤巻「調子のんなよー勅使河原もなんか言ってやれー」

勅使河原「……風見、その通りだ」

藤巻「え?」

赤沢「風見君、流石ね」

綾野「――賛成!風見君に大さんせーい!!」

小椋「ちょっ……!彩!?」

綾野「由美……」



61 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 07:12:58.80 ID:MdG3WIKA0

綾野「(――ごめんっ)」パンッ

小椋「(あいつ……!急に日よったな!?)」

小椋「(なんで……そんな……折角の機会なのに……)」

鳴「(まさか此処でそんな意見が出てくるとは……風見君、思わぬ伏兵)」

風見「(悪いが、僕も譲れないんだ。勅使河原と赤沢さんには本当に感謝しているよ……でも、僕は)」

風見「(桜木さんと――いや、ゆかりとの隣席を、誰にも譲りたくはないんだ!)」

風見「(……全てを敵に回しても僕は、この席を護る。そう誓ったんだ)」

鳴「(ストーカーが……随分と偉そうなことを……)」

鳴「(ただの独りよがり……だけど)」

勅使河原「流石は俺の幼馴染だ!良いこと言うぜ!」

赤沢「同じ対策係として、貴方を誇りに思います、風見君」

鳴「(……五月蠅いのが附いてしまった)」



63 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 07:21:38.75 ID:MdG3WIKA0

鳴「(あの二人が騒ぎ立てればそれに煽動される日和見主義者が現れてくる)」

鳴「(これは貴方の失態です、三神先生。やはり貴方に恒一君は任せられない)」

三神「風見君……でもね?」

風見「また、次の機会にしてはいかがでしょうか?余計な事に時間を使いましたね。残り時間も少ないですし、自習ということで)」

鳴「……」

鳴「(万事休す、か)」

鳴「(……問題ない、元よりこれは防衛戦……榊原君の隣には座りたいけれど、本来の目的は彼の隣に余計な虫を
付けないこと。私は……)」

65 : 訂正 2012/04/28 07:28:45.12 ID:MdG3WIKA0

恒一「なんか、ちょっと残念だなぁ」

王子「まぁそうだね」

望月「でも、安心したと言えばしたかな」

和久井「もう少しこの席を楽しめるからねぇ」

鳴「……」

鳴「(……私は)」

恒一『見崎、次の時間なんだっけ?』

恒一『見崎、問題解けた?』

恒一『見崎、さっきは起こしてくれてありがとう!』

恒一『へぇ、見崎ってそういうのが好きなんだ』

恒一『見崎!』

恒一『――鳴――!』

鳴「(――私は――!!)」


多々良「多数決を取りましょう。全員伏せてください」

67 : 訂正 2012/04/28 07:36:45.27 ID:MdG3WIKA0

鳴・怜「「!?」」

風見「……多々良さん?いやでも」

多々良「風見君、時間が無いんだよね?それじゃぁ早くしないと」

風見「だから!」

藤巻「恵の言うとおり!ほら皆、伏せた伏せた!」

風見「おい!」

多々良「ねぇ、ゆかり」

桜木「な、なんですか、恵ちゃん……?」

多々良「ゆかりもしたいよね、席替え」

桜木「え?」

68 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 07:37:22.98 ID:MdG3WIKA0

風見「おい多々良!ゆかりは――」

多々良「し・た・い・よ・ね?」

風見「っ……!」

桜木「あっ……はい……まぁ、一応は……」

多々良「だって、風見君。ゆかりは、席替えしたいって」

風見「……そんなぁ……」

多々良「それじゃぁ三神先生、決められることは今の内に決めてしまって、席の移動などは放課後や休み時間を使う
ということでどうでしょうか?中尾君が折角くじを作ってくれましたし、ね。では、後はお願いします」

鳴「(多々良さん……)」

多々良「(勘違いしないで、見崎さん……私は貴方と違って榊原君とは全くと言っていいほど接点がないの。
だけど好き。彼に近づきたい、そのチャンスがあるならどんなものだって利用させてもらう……日よれるほど
恵まれてないのよ、私は)」

69 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 07:38:57.66 ID:MdG3WIKA0

鳴「……」

多々良「(勝って錦を飾る。堂々と榊原君にアプローチさせてもらうわ……)」

鳴「(……いい度胸)」

鳴「(でも、榊原君は絶対に渡さない)」

多々良「(榊原君が貴方に並々ならぬ感情を抱いているのはクラスの全員が気付いている、でも、私はあきらめない、あきらめきれない。
微妙にキャラが被っている私は貴方以外の女子より若干分があるはずだから、遠慮なく追い抜かせてもらいます)」

鳴「(……義眼とアホ毛を忘れた贅肉質になんか榊原君を任せられない)」

鳴「(全力で潰してあげる、多々良さん……)」

多々良「(残念ながらつぶれるのは貴方です見崎さん……牙を抜かれてのこのこ戻ってきた山猫に、私は負けませんから)」

70 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 07:43:06.80 ID:MdG3WIKA0

三神「――では、多数決の結果」

三神「席替えは、行います」

藤巻「ひゃっほー!恵、あんたのおかげよ!」

多々良「そんな、私は別に……」

風見「――嘘だそんないやだこんな夢だそんなことあるわけないいやだいやだいやだ席替えなんて嫌だ折角この席を手に入れたのに
離れたくない離れたくない離れたくないお願いだ行かないでくれゆかりゆかりゆかりゆかりゆかりゆかりゆかりゆかり――」ブツブツ

猿田「委員長……怖いぞな……」


王子「多々良さん、かな」

望月「僕はやっぱり見崎さん」

和久井「じゃぁ僕は三神先生かなぁ」

恒一「?なんの話?」

王子「いや、こっちの話だ」

和久井「あははぁ」

望月「羨ましい……」

恒一「?」

72 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 07:51:30.06 ID:MdG3WIKA0

1 2 3 4 5 

6 7 8 9 10

11 12 13 14 15

16 17 18 19 20

21 22 23 24 25

26 27 28 29 30


恒一「僕は3で固定枠か」

望月「勅使河原が1で赤沢さんが30」

王子「しかし何故転校生をわざわざそんな目立つ場所」

望月「王子君。三神先生のやることに何か文句があるの?」

王子「……いや、すまない。愚問だった」

73 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 07:52:38.32 ID:MdG3WIKA0

和久井「また近くになれると良いねぇ」

恒一「そうだね。なんだかんだで勅使河原も近いし」

勅使河原「俺もくじ引きたかったー……でもそれは淡い……夢のあと……」ズーン

望月「本当はそれがしたかっただけなんじゃないの?」

和久井「僕の分引いてきて良いよぉ」

勅使河原「マジか!?うはー!和久井ありがとう!心の友よー!!良い席引いてやっからな!」

恒一「もう少し沈めといても良いんじゃないか、このお調子者は」

王子「同感だ」

望月「だね」

74 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 07:56:08.64 ID:MdG3WIKA0

赤沢「」


小・有「「……良かった……」」ハァ

小椋「あ?」

有田「あは?は?」

小椋「あは、あはははははは……」

有田「はははははははは……」

小・有「「アハハハハハハハハハハハハ!!」」

75 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 07:59:20.20 ID:MdG3WIKA0

綾野「こういっちゃん!!」

恒一「な、何?綾野さん?」

綾野「席が、離れても、ずっと、仲良くしてね!!」ズビビ

恒一「あ、うん、それは、そうだけど、な、なんで泣いてるの……?」

望月「あーあ」

王子「泣ーかせた、泣ーかせた」

和久井「罪作りだねぇ。あの席が納得だぁ」

恒一「えー……」

76 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 07:59:48.48 ID:MdG3WIKA0

三神「それでは、廊下側の席の人からくじを引きに来てください。くじを開いて番号を確認した人から該当する箇所に名前を書いて
席に戻ってくださいね。時間もないので席の移動は放課後にします」


綾野「もう少しだけ……こういっちゃんの側にいられるんだね……」

恒一「(なんだこれ……)」

多々良「……後は運任せ、か」

鳴「……」

鳴「……」ニヤッ

81 : 修正 いないものがわっくんの席を…… 2012/04/28 08:23:27.49 ID:MdG3WIKA0

1 勅使河原  2 高林  3 榊原  4 佐藤  5 藤巻

6 水野    7 有田  8 多々良 9 綾野  10 小椋

11 辻井    12 杉浦  13 中尾  14 江藤  15 柿沼

16 王子    17 風見  18 桜木  19 金木  20 松井

21 見崎    22 和久井 23 米村  24 川堀  25 前島

26 望月    27 渡辺  28 中島  29 猿田  30 赤沢


風見「ほああああああああああああああああほあほあ
ほあああああああああああああああああっふぉおおお
おああああああああああああゆゆゆゆ、ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆっかりーん!
ほぁーほぁー!ゆかりんりんゆかりんっ!ゆかゆかゆかりんりりりりりりんっ!
アッーアッーゆアッーゆアッーゆアッーゆゆゆゆっかりーんアッー!」


82 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 08:28:28.59 ID:MdG3WIKA0

勅使河原「なんだまた隣高林かよー」

高林「それはフェアな反応じゃないね」

恒一「綾野さんと佐藤さんと有田さんと多々良さん、ってうわぁ女の子ばっかりだ」

綾野「こういっちゃん!」

恒一「また一緒だね」

綾野「うんっ!!」ズビビ

小椋「(ちょっと離れているけど、前よりは近い……前進……)」

多々良「……ふぅ」

多々良「(私の勝ちだね、見崎さん……)」

鳴「……」


有田「(やばっ……イッた……)」ピクピク

83 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 08:30:41.65 ID:MdG3WIKA0

望月「僕らはあんまり離れてないね」

和久井「だねぇ、でも見崎さんかぁ」

王子「いい機会じゃないか。榊原君、ぜひこっちに遊びにきてくれよ?」

恒一「……何が良い機会なんだよ」

王子「何、こっちの話だ」

恒一「君たちが僕の席の方に来てくれてもいいんだけどね」

望月「それは駄目だよ榊原君」

和久井「つまらないからねぇ」

王子「その通りだ」

恒一「お前ら……」

84 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 08:33:50.09 ID:MdG3WIKA0

多々良「見崎さん」

鳴「……」

多々良「今回は、私の勝ちだね。でも、まだ貴方の方がずっと上に居る……だけど、私は必ず」

鳴「通して」

多々良「……っ」

鳴「それじゃぁ」スタスタ

多々良「(……見崎さん、案外ショックを受けているのかな……でも、遠慮はしないからね……)」

鳴「……」ニヤァ

87 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 08:35:57.06 ID:MdG3WIKA0

鳴「三神先生」

三神「……何かしら、見崎さん」

鳴「席替えの事で、話があるんですけど」

怜子「……何?それはもう決着が付いたはずじゃ」

鳴「あの席じゃ、授業がまともに受けられません。替えてください」

鳴「できれば」

鳴「……前の席に」

怜子「……貴方……!」プルプル

89 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 08:41:50.50 ID:MdG3WIKA0

鳴「私、体も小さいし、片目しか使えないんで、あの席じゃ授業を受けるのが辛いんです」

鳴「これじゃぁいけませんよね、せ・ん・せ・い」

三神「……でも、今までは!」

鳴「今までも十分辛かったです」

三神「そんなこと一度も!」

鳴「言えなかった、それだけです」

鳴「席、替えてもらえますよね――み・か・み・せ・ん・せ・い」

怜子「くっ……!」

鳴「それだけです。失礼します」スタスタ


鳴「……ふふふ」

鳴「多々良さん……貴方はよくやった。でも、運に任せたのがいけなった……」

鳴「何事も用意周到に物事は行わないと、無能の誹りを受けることになる……」

鳴「それを噛みしめて……榊原君が誰のものか、理解すると良い……」

鳴「くくっ……あっはっはっはっはっはっはっはっ!!」

91 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 08:46:25.30 ID:MdG3WIKA0

和久井「まさかこんなことになるだなんてねぇ」

王子「残念だ。非常に残念だ」

恒一「なんだよ、僕が此処に来ちゃいけないのか……」

望月「そんなことはないけど、ねぇ?」

和久井「うんうん~」

王子「その通りだ」

恒一「……仕方ないだろ、見崎はあぁだから、前の席が良いって三神先生に言ったみたいなんだ」

92 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 08:46:42.37 ID:MdG3WIKA0

王子「結局膠着状態か」

望月「あーあ、折角面白いものが見れると思ったんだけどなぁ」

恒一「だからなんなんだよお前ら……たく、性格悪いなぁ」

和久井「榊原君にだけは言われたくないなぁ」

王子「同感だな」

望月「うんうん」

恒一「……はぁ。なんだってんだよ、たく……」

94 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28 08:48:25.97 ID:MdG3WIKA0

鳴「」


小椋「」

有田「」

綾野「」

多々良「」


赤沢「」


怜子「さてと、それじゃぁ仕事なんてパパッと終わらせて、早くお家に帰って恒一君と
仲良くしよっと♪」

終わり