元スレ
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美樹さやか 佐倉杏子 上条恭介 巴マミ

1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 01:35:24 ID:Cq9tWkDj0

ボキッ

杏子「あ、鉛筆の芯折れちった……なんか書くモン貸してくんない?」

さやか「ほい」スッ

杏子「ありがと……あれ?書かんねー……どういうことだおい」カリカリ

さやか「それは振るんだよ」

杏子「振る……?」カチャカチャカチャ

杏子「おぉ!?こいつ芯出るじゃねーか!何だこれ!ノック押してねーのに!」

さやか「ふふふ……それはドクターグリップ!さやかちゃん愛用の未来的シャーペンなのだ!」

杏子「ドクターグリップ……すげー、書き味もスイスイだ」サラサラ

さやか「そう、ドクターグリップは書き続けてるときの疲労や肩こりからさよならするために作られたシャーペン……人間工学に基づいて、無理なく握れる軸径を採用してるから、肩や腕にかかる負担を軽減するんだよ」

杏子「すっげー……シャーペンも進化してるんだな」

8 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 01:44:53 ID:Cq9tWkDj0

さやか「っていうかアンタ、何書こうとしてんの?人の家で紙とペン借りて……。」

杏子「人のことより……早くその宿題終わらせなきゃマズいんじゃないの?」

さやか「う……そうなんだけどさ……生物なんて正直全然覚えてなくって、誰だったかなこれ、遺伝の法則を発見した……。」

杏子「こいつ……メンデルじゃねぇか!」

さやか「あ!そうだ!メンデルメンデル!ありがと……。」カキカキ

16 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 01:55:41 ID:Cq9tWkDj0

──30分後

さやか「いやー、宿題を終えての娯楽はは心が軽いですなあ!」ティロロロロロレーン

杏子「(予復習しないでゲームか……。)」サラサラ

さやか「あ!またバシルーラされた!もうやだこいつー!」ムキー

杏子「こいつ……コンドルじゃねえか!」

ヘルコンドル─2ひき
杏子「逃げればいいのに」

さやか「まわりこまれるんだって!」

20 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 02:08:06 ID:Cq9tWkDj0

──さらに数十分後

さやか「あー……詰まった……攻略サイト見よっと」ポパン パパン

杏子「……ん?」

さやか「どうしたの?パソコン見つめて……。」

杏子「こいつ……インテルじゃねえか!」

さやか「『Intel In side』……インテル入ってるね」

杏子「つまり……どういうことだよ?」

さやか「だからインテルが入ってるんだよ」

杏子「えっと、それは……?」

さやか「インテルが入ってるってことはインテルが入ってるっていうことで……。」

杏子「だからそのインテルが入ってると一体どういう……?」

さやか「わかんない……働きがよくなるみたいな……?」

杏子「インテルって……何だ?」

さやか「さあ……ちっちゃいオッサンか何かじゃない?」
杏子「パソコンの中でちっちゃいオッサンが働いてるって事になるぞ」
さやか「もういいやそれで……。」

25 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 02:21:17 ID:Cq9tWkDj0

さやか「そういえばさっき聞きそびれてたんだけどさ……アンタさっきから何書いてたの?」

杏子「え……何だよ、いいじゃん何だって!」

さやか「そんな事言われたって気になるじゃん!誰にも言わないから、さやかちゃんにこっそり教えるのだ~」ワキワキ

杏子「……本当に、誰にも言わないな?」

さやか「……うん」

27 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 02:38:06 ID:Cq9tWkDj0

杏子「手紙を……書いてたんだ」

さやか「手紙?誰宛てにさ?」

杏子「いっぱい。父さん、母さん、モモ……。」

さやか「……!」

杏子「それと、マミ……さん。」

さやか「マミさん?」

杏子「そう。前に話したよね、あたしとマミ……さん、の間に何があったか……あれ以来、あたしは自分の為に魔法を使うって……なのに、何の縁だか、アンタがマミさんの弟子の魔法少女なんて」


さやか「……。」

杏子「──なんで、あんたに出会っちゃったんだろ」

31 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 02:59:10 ID:Cq9tWkDj0

──回想

さやか「どこだろココ……ちょっと深追いしすぎたかな」
──キイィィン……!

さやか「この気配……魔獣!」
魔獣「グォォォォッ!!」
さやか「来るなら来い!負け──」

ドシュッ!
魔獣「グォォォン!!」シュウウウ……。

さやか「え……?」
杏子「あーあ、今日もシケた魔獣一体だけでやんの。もうココも限界かな」
さやか「魔法少女……?」
杏子「あ?最近どーも魔獣の出が悪いと思ったら……そういうことかい」ジャキン
さやか「え?」

ガキイィィン!!

さやか「わ!な、何すんのさ!」
杏子「魔法少女はお互いの縄張りには不可侵!そんなモンは生き残るための基本中の基本だろーが!」ガキン!ガキィィン!
さやか「そんな事言われたって……くっ!」ヂギィン!
杏子「知らなかったなら今教えてやるよッ」ブォン!
さやか「あ……!」ボゴォ! ドタン
杏子「ったく……ココもそろそろ引き上げ時か」
マミ「……美樹さん、確かこの辺に……!」ハッ
杏子「え……!」
マミ「佐倉、さん……?」

32 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 03:17:20 ID:Cq9tWkDj0

マミ「佐倉さん……あなた、こんな所で何を……?」

杏子「あ……!」

さやか「けほっ、けほっ……。」ヨロッ

マミ「美樹さん!?これは、一体……。」

杏子「あ……違う、あたしは……!違うッ!」タンッ ガシン! ガシン!

マミ「佐倉さん! ……ダメ、追いつけない……!」

杏子「──あの時からだよ。あの時から全部、変わっちゃったんだ。あたしさ、あの時まで全部どうでもいいって思い込んでたんだ。
でも違った……確かにあの時『マミさんに嫌われたくない』って、思っちゃったんだよ」

さやか「……やっぱりさ」

杏子「ん?」

さやか「似た者同士なのかもね、あたし達」

──回想

さやか「……また会ったね」

杏子「この間のお礼に来たってか?」ジャキン

さやか「マミさんから話……聞いたんだ。佐倉杏子」

杏子「……!」

34 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 03:34:21 ID:Cq9tWkDj0

杏子「何を聞いた」

さやか「全部だよ。マミさんが知ってるあんたの事情全部」

杏子「なんでっ……なんで聞いた!何で来やがった!」ガッ!

さやか「ぐッ……!」

杏子「遊び半分でからかいにきたんだったら……今度こそ、二度と動けねー位に八つ裂きにしてやる!!」

さやか「言った、でしょ……!あたしは、話に、来た……!」

杏子「話だって?」

さやか「マミさんに、アンタの、ことを、聞いた、けど……やっぱり、自分で、確かめなきゃ、納得いかない……!」

杏子「……。」バッ

さやか「げほっ……げほっ」

35 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 03:46:14 ID:Cq9tWkDj0

杏子「アンタさ……。」

さやか「?」

杏子「甘いよね」

さやか「な……!」

杏子「自分をこっぴどくノシた相手の事情聞いた挙げ句、『話をしに来た』だって?そんな発想が出てくるのは今まで苦労もせずに生きてきた甘ちゃんだけだよ。その分じゃ、契約の奇跡も大方ロクでもない事に使ったんだろーけど」

さやか「やめろ!恭介の腕を治す事は……ロクでもない事なんかじゃない!」

杏子「他人のために奇跡のチャンスをフイにする!それがロクでもないって言ってんだよ!」

さやか「アンタだって……アンタだって同じでしょうに!」

杏子「黙れッ!あたしはもう二度と他人のために願わない!アンタとは違うんだよ!」ジャキィン!

さやか「何を!自分の願いを否定したって……なんにもならないよ!」チャキッ

38 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 03:59:49 ID:Cq9tWkDj0

さやか「──はぁ、はぁ……。」バタッ


杏子「はぁ、はぁ……!」バタッ

さやか「……あたしの、勝ちだ……。」

杏子「バカ言え、あたしの勝ちだ……だいたい、アンタが戦う前に変な事言ってこなきゃ一ひねりだったよ」

さやか「……じゃない」

杏子「ん?」

さやか「人のために願うことは……ロクでもない事なんかじゃ、ない……!」

杏子「……分かったよ、あたしの、負けだ。ったく……。」

さやか「……。」ニッ

杏子「ねぇ、アンタ……名前は?」

さやか「……美樹さやか」

杏子「さやか、か……知ってると思うけど、あたしは佐倉杏子だ。縁があったらまた会おうね」

39 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 04:11:51 ID:Cq9tWkDj0

さやか「その手紙……何のために、書いてるのかな?」

杏子「それは……仲直りのためだよ。家族のみんなには何回謝っても足りないけれど……。」

さやか「……実はさ、あたしもあるんだ……。」ピラッ

杏子「お、お前それ……?」

さやか「……あたしね、病院で恭介が傷つくこと……いっぱい言っちゃった。その事まだ謝れてないんだ」

41 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 04:23:23 ID:Cq9tWkDj0

杏子「そんな事しなくったってお前、直接口で言えば……!」

さやか「それができれば手紙なんて書いてないって!わかるでしょう?」

杏子「う、ぐ……。」

さやか「……わかるでしょう」

杏子「ああ……。」

さやか「……ところでさ、手紙はどうやって渡すの?」

杏子「こっそり郵便ポストに入れようかと……。」

さやか「……もしバッタリ会ったら?」

杏子「あ……。」

さやか「(考えてなかったのか……。)」

50 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 07:22:03 ID:Cq9tWkDj0

杏子「……うーん、こうしない?あたしがあんたの手紙をあのボーヤんところに届けるからさ……その代わり、あたしの手紙を渡してくれないかなって……。」

さやか「えー!でもあんたと恭介面識ないじゃん!」

杏子「そうなんだよなぁ……やっぱり自分で渡すしかないか」

さやか「大丈夫だよ。マミさんはあんたが思ってるほど、あんたのこと悪く思っちゃいないって」

杏子「ありがと……あんたもね」

さやか「え!?」

杏子「アンタが思ってるほど、嫌われてるわけじゃないかもしれないってことさ。んじゃお互い……行くか!」

さやか「……うん!」

53 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 07:36:59 ID:Cq9tWkDj0

杏子「──えっと、やっべ……覚えてねーや、マミさん家の部屋番……これじゃ手紙入れらんないよ」

マミ「……佐倉さん?」

杏子「!?」クルッ

マミ「あっ!ごめんなさい、驚かせちゃって……でも、どうしてここに……?」

杏子「マミ……さん……これ」ズイッ

マミ「え!?何、これ……手紙?」

杏子「……じゃ!」ダッ

マミ「佐倉さん!」

マミ「……手紙、か……。」

56 : >>52 FUKUSHIMAだと信じて生きてきた 2011/12/17 07:59:17 ID:Cq9tWkDj0

──上条恭介の家


恭介「久しぶりだね、こうやって遊ぶの」

さやか「……うん」

恭介「いつ以来かなぁ……中学入ってすぐくらいかな」

さやか「うん……あの、ね……今日は渡したいものがあって、きたんだ」

恭介「渡したいもの?」

さやか「……。」スッ

恭介「手紙……?」

さやか「……うん」

恭介「えっと、えっと……えっと……それってつまり……!」

さやか「え!?」

恭介「……つ、つまりそういうことかい?さやか」

さやか「え!?そういう事って……いや、それも兼ねてから言いたかったような言いたくなかったような、でももっと大事な話が!」

恭介「大事な話だって!?ぼ、僕達にはまだ早いんじゃ……!」

さやか「それもやぶさかではないんだけど……って、違ーう、あ、いや、違くない、でも違う!」

57 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 08:11:06 ID:Cq9tWkDj0

恭介「でも僕達学生だし、やっぱり避妊はしないと……!」

さやか「落ち着けッ!」ペチ

恭介「いてっ」

さやか「あの、本当に真面目な話なんだ……どうしても、恭介に謝りたくって」

恭介「謝る?」

さやか「恭介が入院してる時、あたしは恭介の気持ちなんてちっとも考えてないで恭介を傷つけるようなこと、いっぱい言っちゃった……。」

恭介「……そういう事は口に出されると、逆に男のプライドが傷つくよ。だから……。」

さやか「だから?」

恭介「……口じゃなくって、態度で示してほしい、かな」

59 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 08:19:55 ID:Cq9tWkDj0

さやか「た、態度って……?」

恭介「……分かるだろう?」

さやか「……申し訳ありませんでした!」ペコォーッ

恭介「いや、あの……土下座とか、そういうんじゃなくて、もっと相手が喜ぶような」

さやか「えっと、お詫びにCD……何でも探してきてあげる!」

恭介「いや、そういう物的なものじゃなくて、もっと精神的に満足のゆくような!」

さやか「えぇ!?わ、分かんないよ……!」

恭介「だ、だから!もっとセクシャルな!」

さやか「は、ハラスメント!」ペチ

恭介「いてっ」

61 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 08:38:41 ID:Cq9tWkDj0

さやか「……だいたい、そう言ってるけどさ、恭介……本当に相手があたしでいいワケ?」

恭介「うん」キッパリ

さやか「えぇ!?な、なんでまた……。」

恭介「考えても見ておくれよ。こんなやり取りが別の女の子と出来ると思うかい?」

さやか「まあ、フツー引くよね……。」

恭介「だから他の子と話しても楽しくないんだ。なんか自分を抑えて話さなきゃなんないし」

さやか「うん……。」

恭介「……まぁ、でもあの何だろ、冗談っていうかなんていうか……今のは忘れ」さやか「いいよ」

恭介「……え?」

さやか「あたし、恭介とだったら……いいよ」


(省略されました)

64 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 08:50:46 ID:Cq9tWkDj0

──夜

杏子「……よう」

さやか「あ……どうだった?」

杏子「直接、手渡ししちゃったよ……アンタ、なんかツヤツヤしてない?」

さやか「そーお?」ツヤツヤニヤニヤ


杏子「……はー、どーやらそっちは上手くいったみてーだな」

さやか「まあ、マミさんもきっと今ごろ手紙読んでるよ……もしダメでも、あたしに出来ることがあったら協力するからさ」

杏子「ン……ありがと」

70 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17 09:19:21 ID:Cq9tWkDj0

──翌日

杏子「あ、マミさん、あの……。」

マミ「佐倉さん……これ、昨日のお返事よ」スッ

杏子「手紙……?」

マミ「ごめんなさい、私もこういうのしか、思いつかなくって……。」

杏子「ううん……。」カサッ


──手紙を読み終えた杏子ちゃんは、はじめは少し悲しい顔をしていましたが……最後には、ぱあって笑顔を浮かべて、マミさんと抱き合っていました。

手紙の内容?それは……ヒミツ。女の子の書いた手紙は、人に教えるようなものじゃありません。

でも、それは人の心を動かしたのは確か。
そんな手紙を書くのに使われたペンは、PILOT・ドクターグリップ。

ずっと書きつづけていると、手が疲れる、しびれる、肩がこる。そんな悩みと別れるために生まれたのがドクターグリップ。人間工学に基づき、無理なく握れる軸径を採用。筆記時に肩や腕にかかる筋肉への負担を軽減します。

これは、あったかもしれない一つの世界。
ドクターグリップに導かれた、一つの世界……。